2017年1月22日

【創業五十周年をお祝いして】社団法人石川県鉄工機電協会会長 澁谷 弘利

このたび、御社が創業五十周年を迎えられましたことを、心からお慶び申しあげます。

 

昭和三十七年四月に金沢市北安江町で創業された御社は、アルミ鋳物業界にいち早く着目し、社内の固有技術を磨かれました。

 

創業時の昭和三十九年から四十二年にかけて、日本経済は高度成長期に入り、東京オリンピック、東海道新幹線開通等の大型プロジェクトが進み、その後の「いざなぎ景気」で活況を呈しました。その後昭和四十六年のニクソンショックに続きオイルショックを経て、昭和五十年代のバブル景気、平成に入っての消費税導入と景気がめまぐるしく変転し、二十一世紀に入って政治面では米国同時多発テロの発生、経済面では中国をはじめとする東アジア諸国の追い上げ、円高の進展と構造不況に加え、昨年は未曾有の東日本大震災と原子力発電所の事故に見舞われました。

 

まさに変転極まりない五十年、さまざまな試練の中、御社は着実に沈着冷静なご判断のもと、惹起(じゃっき)するいろいろな問題を着実に解決されてこられました。

 

その第一は、社業の発展を目指し、金沢市浅野本町に移転操業された際、地域での公害問題に直面され、大きな試練を迎えられました。

 

その打開策として当時街中で鍛造・鋳造業を営んでおられる方々の河北郡宇ノ気町(現かほく市)への石川県鋳鍛団地に集団移転と、現在の石川県合金鋳造工業協同組合の設立に尽力したことであります。

 

第二は、資源の無い我が国の成長基盤は、早くからモノづくり技術・技能と捉え、これからは「グローバル化への対応」「新たな視点」に立って叡智を結集し、より高い洞察力や技術力向上への挑戦が不可避と考え、常に「改善・改革・開発」について研鑽を図り、この五十年間は、山あり谷ありの幾多の好不況に遭遇しましたが、その都度この困難をバネとして、的確な対応により見事に乗り切ってこられたことであります。

 

即ち「ピンチの後にチャンスあり」との発想の転換、設計・鋳造から見たコストダウンの提案をベースに、金型鋳造・Vプロ鋳造を二枚看板として、アルミニウム合金鋳物の型設計から鋳造、熱処理、機械加工までの一貫生産体制を確立され、お客様の信頼を勝ち得たことであります。

 

モノづくりが国内外を越えたボーダレス時代に入っている現代、提案型受注体制の確立は必要不可欠であります。また常に労使一体となった「モノづくり」へのチャレンジ精神を発揮されている御社の今後ますますのご隆昌をご祈念申し上げます。

 

くしくも本年は、私ども鉄工機電協会も昭和三十七年五月に本県機械金属業界の大同団結で組織化され、御社と時を同じくして創立五十周年を迎えます。

 

ともに幾多の困難を乗り越え、今日があるわけで、互いに次なる百周年を迎えるべく頑張ってまいりましょう。

 

オカダ合金ヒストリー

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