2017年7月13日

【第二部:躍進編】独自の技術

 当社の金型鋳造は、市販されている鋳造機をあえて使用せず、押し出し定板のみを油圧で上下させる自社製のシンプルな鋳造機(言うなれば作業台)を使用する。古河鋳造時代に最新のダイカストマシンを経験してきた私にとって、最初にその作業風景を目にした時、正直、「何と原始的なやり方なのか」とカルチャーショックを受けたのを今も鮮明に覚えている。しかし、この方法がオカダ合金の最大の特徴、かつ武器であることに気づくのに、そう時間はかからなかった。

 

 ここは関東・中京・関西からも遠い北陸の地。自動車部品のような量産物を扱うには、ジャストインタイムではハンディが大きい。岡田社長(父)は、創業当初より「多品種少量生産」を意識した営業活動を行ってきた。

 

 一般的に少量生産であれば手込め等の砂型鋳造が用いられるが、外観や巣・寸法精度等の品質は劣る。これに対し、大量生産であれば、ダイカストや機械式の金型鋳造、低圧鋳造が主流で、外観や巣・寸法精度は良好だが、型が大きく・重く・高価なため、少量生産では元が取れない。そこで、当時の社長(父)や石丸専務(現相談役)が苦心の末考案したのが、このシンプルな簡易金型鋳造法だった。ダイカストという量産鋳造を経験してきた私も、初めてこの当社独自の金型鋳造の作業に携わった時、その難しさと共に斬新さに引き込まれ、いつしか没頭していった。 この技術を確立してくれた諸先輩、特に石丸相談役には、生涯、頭が下がる思いです。

 

 

 

オカダ合金ヒストリー

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