2017年5月29日
【第一部:開拓編】 県外に活路を見いだし技術・取引を先取り 昭和三十八年
前述の通り、県内ではなかなか相手にされなかったため、県外へチャレンジせざるを得なくなった。工場は職人(今は亡き中島君)と妻に頼み、私は専ら福井、富山はもとより中京、関西方面へも足を延ばし営業を続けた。現在と違って、県外進出にはいろいろな面で幾多のハンデがあった。しかし今日振り返ってみると、県外だったからこそ厳しさもあった反面、ひと足先に先進技術をマスターし、新しい技術導入ができたのだと思う。当時、花形だった素材産業がエレクトロニクスへと変わる流れにうまく乗ることができた。
当社は今も全製品の八割までが県外メーカーとの取引で、各種電子機器の関連部品を作っている。三十名足らずの中小企業ながら、取引相手は大手や準大手の一流企業であり、そのほとんどが一次下請けであることを誇りに思っている。
オカダ合金ヒストリー
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