2021年4月21日

社員研修(失敗学⑦「トラブル発生、さあ、どうする?」)

畑村先生が唱える「新しい考えを構築する方法」とは、まず課題が与えられた時、
①頭の中にバラバラに浮かんでくることをとにかく文字に書きとめる(これを 「思考平面図」という)

②それらを括ってそれらを包含する考えを見つけ出す(「括り図」)

③更にそれらの考えの関連を見つけることで、はじめバラバラだった個々の考え が互いにどんな関連になっているのかを見つける(「思考関連図」)

④そして、このような準備をした後に改めて課題を見直し、その課題を解決する のに必要なことがらの構造を展開して作り上げる(「思考展開図」)

だいぶ古い話しですが、2003年のBSE(牛海綿状脳症)問題で、牛丼チェーンの 吉野家が大苦境に立たされました。
その時、大の牛丼ファンだった畑村先生は、勝手に吉野家の社長になったつもり で上記の思考方法で自ら考え、出来上がった「思考展開図」を持って実際に吉野 家の社長に進呈しに行ったそうです。
それを見た吉野家の社長が、書かれてあった『味の記憶』という項に着目して、 1年後に「牛丼1日復活祭」の企画・実施に踏み切りました。
当時全国の牛丼店で長蛇の列ができ、社会現象として話題になったことを記憶し てますが、そのきっかけが畑村先生だったとは…!
まさに「思考展開図」の有効性が証明された逸話でした。

早速、この手法を使って、アルミ鋳造(金型鋳造)の不良対策やクレーム削減に 向けた活動(思考)を整理してみたいと思います。

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